Steve Lukather(スティーブ・ルカサー) / 時代の音楽を作った1stコールギタリスト

ブログ記事

今回はレジェンドギタリストのSteve Lukather(スティーブ・ルカサー)を紹介します。以前紹介したTOTOの創設メンバーで、結成から現在まですべてのレコーディングとツアーに参加している唯一のメンバー。ロックはもちろん、ジャズ・フュージョンなど様々なジャンルで高い演奏力を誇り、TOTOの多様な音楽性には欠かせないギタリストです。

さらにTOTOとしてデビューする以前、10代のころからスタジオミュージシャンとして様々なセッションやレコーディングに参加。デビュー以降もバンド活動と並行してセッションを続けており、レコーディングでは「一発目のテイクがそのままレコードになる」と多くのアーティストからリストの一番目に挙げられる1stコールのギタリスト

海外の名だたるアーティストの作品に参加していて、TOTOの影響を色濃く受けた80年代のJ-POP含め、1,000枚を超える作品に参加しているので、誰もが聴いたことのある「あの曲」のギターがルカサーだった!という曲も後ほど紹介します。

ルカサーとの出会い

11歳のころ、当時聴いていたC-C-Bのギタリスト米川英之さんの好きなバンド、ギタリストが『TOTO』『ルカサー』とインタビューに回答していたことで名前だけは知っていました。17歳でTOTOを聴いてメロディアスなギターソロはもちろんですが、当時はバラード曲メインで曲の良さと声質も相まってボーカリストとしても虜になりました。

高校生のわたしはギターと言えば間奏でのギターソロがメインだと思っていました。ずいぶん後になってから知ることになるのですが、特に80年代のJ-POPには『TOTO』の影響がとても強く、アーティスト側もオーディエンス側も『TOTOっぽさ』を求めた結果、良くも悪くも『TOTOのような曲』が溢れていた時代だったそうです。

そのころのJ-POPの『定型文』的なものがTOTOの曲、ルカサーのギターソロだったわけで、自然と耳にしていたわたしが好きになるのは必然だったのでしょう。以降はルカサーが参加しているというだけで、聴いたこともないアーティストのCDを買っていました。

ルカサーのギターの魅力

ギターソロ

まずはギターの花形のソロ。ライブでの「永遠のロック小僧」と言われるような速弾きや情熱が爆発したような長尺ソロも魅力ですが、間奏でのわずか16小節のメロディアスなソロは一瞬で引き込まれます。

参考曲:「I’ll Be Over You」「Without Your Love」 from TOTO

アウトロでのギターソロ

特にTOTOの曲で多く聴かれますが、フェードアウトしながら流れてくるギターソロがこれまたメロディアスなんです。最後まで聴けないのが悔しい。ただ、ライブでは「幻」の部分が聴けます。しかもTOTOはライブで音源を完全再現できるバンドなのですが、アウトロはアドリブやジャムセッションになる場合も多く、その場合のギターソロはさらにエモーショナルにメロディアスな演奏が聴けるのでライブ音源や映像がある場合は必聴・必見です。

参考曲:「Without Your Love」 「I Will Remember」 from TOTO

正確なリズムとバッキング

子どもの頃のわたしは、音源でもライブでも「ギターは前に前に」という勝手なイメージを持っていました。しかしルカサーを知ってから、正確にはライブ映像を観てからそのイメージはガラッと変わります。メインではない部分で微かになっている音、あれがギターの音だった!など曲の彩としてのギターの魅力に気づいたのです。

参考曲:「Human Nature」from Michael Jackson

お勧めのアルバム

CANDYMAN(1994年)

ソロ2作目で個人的には一番のお気に入りで何度聴いても飽きない。ロック・フュージョンを基本に、ブルースやジャズの要素が盛り込まれています。Jimi Hendrix(ジミ ヘンドリックス)の『Freedom』をカバーしていてジミヘンを聴くようになったり、これ以降1番好きなドラマーになる『Simon Phillips(サイモン フィリップス』がドラムスで参加していて、わたし自身影響を受けました。

ロックフュージョン的な疾走感のある『Hero With A 1,000 Eyes』やフュージョンインストの『Party In Simon’s Pants』、バラード『Borrowed Time』では、ルカサー史上一番のボーカルとギターソロを聴くことができます。

LUKE(1997年)

ソロ3作目で「受けた影響を惜しげもなく表現した」内容となっている。ボーカルとメロディに重点を置きながら、テクニカルではないけどロックなギターでルカサー史上、一番ロックしているアルバム。

Tears Of My Own Shame』はジミヘン、『Hate Everything About U』はボブディランからの影響と一聴してわかる曲。

The Real Truth』『Love The Things You Hate』『Always Be There For Me』も抑えめながら、力強くカッコいい!!

あのギターはルカサーだった!

ここからは洋・邦問わず様々なレコーディングに参加しているルカサーの参加曲を一部紹介します。

  • Michael Jackson 「Beat It」(ベース・リズムギター)、「Human Nature」(バンドメンバーはTOTO)
  • EARTH,WIND&FIRE 「Back On The Road」(ギターソロ)
  • Olivia Newton-John 「Physical」 (ギターソロ)
  • CHICAGO 「Hard To Say I’m Sorry」(ギターソロ)
  • Lionel Richie 「Say You, Say Me」
  • Boz Scaggs 「Breakdown Dead Ahead」
  • Eric Clapton 「Forever Man」(リズムギター)

ほんの一部ですが、おそらく誰もが一度は聴いたことがある曲もたくさんあると思います。面白いのはバンドにギタリストがいるにも関わらず、レコーディングに呼ばれ参加しているということ。それだけ求められていたという事実。

日本のアーティストでは、矢沢永吉さん、浜田省吾さん、竹内まりやさん、Charさん、浜田麻里さん、ジャニーズのユニット Jフレンズなど様々な作品に参加しています。

まだまだ知らない曲があるので、このソロは良い!とかこんなアーティストの作品に参加してるよ!など情報をお持ちであれば、教えていただければうれしいです。

では、今回はこの辺で。


コメント

タイトルとURLをコピーしました